防災の視点でまち歩きをしてみませんか?
熊本の地震が続発しています。お亡くなりになられた方に哀悼の意を表しますとともに、被災された皆さまに心からお見舞いを申し上げます。異常事態による被害が拡大しないようお祈り致します。
奇しくも、この震災の翌日に防災まち歩きを予定しており、改めていつ起こるかわからない災害に対する危機意識をしっかりと持続させ、防災の視点でまちを歩いてみることの大切さを実感する企画となりました。
事前に、砧総合支所地域振興課と打ち合わせを行い、防災の視点をもったまち歩きのルートを確認し、ゴールは大蔵運動公園(広域避難所)内の防災倉庫としました。
スタートは、祖師谷大蔵駅!ベビーカーを押したママの参加もあり、子どもの視点にたったまち歩きができました。
世田谷区はすべての小中学校が第1順位避難所・倉庫となっています。まず、近くの小学校や災害時一番問題となる給水所を確認し、ブロック塀などの危険個所・公道上にある消火栓(黄色い枠取り)・街路消火器(赤箱入り)、などチェックしながら、震災時に職員が参集し、情報収集活動等を行う拠点まちづりセンターまで水道道路を歩きました。(荒川と多摩川を結ぶ重要な道路)砧地域はこの水道道路の下に大きな水道管が通っているおかげで、給水所が多いことがわかりました。
まちづくりセンターでは、消火栓を空けるのに必要なパイプや機材が入った「スタンドパイプ収納ボックス」を開けていただき、パイプの使い方や装着方法等を学びました。スタンドパイプは公道上にある消火栓につなぎ、消防車が来る前に区民が初期消火活動を行うものとして、いつでも使えるようになっていますが、町会自治会が中心となって行われる防災訓練等に積極的に参加し、使い方を確認していなければ使うことは難しいと思いました。
さらに、まちづくりセンターから日大商学部(第2順位避難所)横を通り、「友愛十字会」(災害時要援護者を対象とした避難所)を確認し、目黒星美学園(妊産婦・乳幼児対象の避難所)を経て、国立成育医療センター(災害拠点連携病院)。大蔵第二運動場(ロビーが帰宅困難者支援施設)、大蔵運動公園体育館(災害時遺体収容所)から同公園内大蔵広域防災倉庫に到着。
公園では地域防災担当職員が待っていてくださり、発災時にマンホールの上につくるトイレ「マンホールトイレ」のトイレ専用マンホール位置や井戸水の必要性を説明頂きました。
大蔵運動公園内の防災倉庫は、避難所運営用防災倉庫の補完、広域避難場所で必要となる物品の蓄積場所ということで様々な防災備品を見学しましたが、「ちょっと期待外れ」「もっと充実しているかと思った」など率直な意見も出されました。
砧地域は、とてもコンパクトに災害時に必要なものや場所が纏まっていました。また、町会・自治会に未加入だった方が、さっそく町会に加入することにもつながりました。日頃から顔の見える関係性をつくることがとても重要です。
今年は、チェルノブイリ原発事故から30年、東日本大震災、福島原発事故から5年の節目の年でもあります。まちの実状にあわせてコーディネートさせていただきますので、みなさまの地域でも防災の視点でまちを歩いてみませんか?