脱炭素社会の実現に向けた取組を!

~第3回定例区議会の一般質問の報告から~

私たち一人ひとりが省エネルギーを心がけ、環境に負荷をかけない生活を送る必要があります。特に住宅に関して言えば、ZEH(zero energy house)という言葉とともに、ゼロエネルギー住宅が注目されるようになりました。断熱性能を上げ、冬暖かく夏は涼しい快適な住宅環境が実現するもので、ヨーロッパでは貧困対策の一つとして、エネルギーの消費が低い断熱住宅を推進しているそうです。

 

この夏会派で視察した長野県では建築物の省エネ・環境性能を把握し、初期投資とランニングコストを考慮して、省エネ・環境性能や自然エネルギー導入をどうするかといった検討が義務づけられ、新築住宅の省エネルギー化が進んでいます。世田谷区はエネルギー消費量削減や区民の再生可能エネルギー利用率を高めるため家庭における太陽熱ソーラーシステムや太陽熱温水器の設置、断熱改修などを行う際の補助制度、世田谷区環境配慮型住宅リノベーション推進事業補助金がありますが、すでにある住宅に対するもとなっており新築住宅には適応されていません。長野の先行事例を参考に新築住宅においても省エネルギー化が進むよう制度の検討を求めました。

 

長野県上田市の視察

<答弁>

1.区は、「環境基本計画」の目標において、「住まい・建物の省エネルギー化」を方針に掲げ、住宅や事業所の省エネを促進しており、その実現の方策として、区民・事業者・区の三者がそれぞれの役割のもと、協働していくことが重要であるとしております。

2.また、今年度改訂した「地球温暖化対策地域推進計画」においては、「環境に配慮した住まいづくり」を取り組み方針とし、省エネ診断によるエネルギー管理の改善や新築・改修時にはZEH・ZEB化に努めるなど住宅や事業所建物の省エネルギー化を推進していくとしております。

3.世田谷区は、住宅都市であることから温暖化対策として家庭における省エネ化が特に重要であるとの認識から、省エネルギー機器の利用や住宅の省エネルギー化を促進する普及啓発の取り組みを推進しており、環境エネルギー・ラボでは、節電をしながら太陽熱などの再生可能な自然エネルギーを利用したエコ住宅を紹介してまいりました。

4.今後の取り組みとして、エネルギーの収支がゼロになるZEHに関するセミナーの開催を年内に予定しており、議員ご提案の事例につきましても、省エネ性能を持つ住宅の普及を図る取り組みとして参考になるものと考えており、今後、研究してみたいと考えております。