日本のお米があぶない?
戦後の食糧難に対応し、食糧増産を目的に制定された主要農作物種子法が今年の3月末に廃止されます。2016年10月の首相を議長とする規制改革推進会議において「民間の品種開発意欲を阻害している」との理由から唐突に提案された廃止案であり、満足な審議もなされぬまま成立しました。
そもそも、主要農作物種子法によって、国・都道府県が主導して稲・むぎ・ダイズを主要農産物に指定し、優良な品種を決定するための試験や原種の生産を行うことで、安定して安い種子が供給できる体制がつくられてきたわけで、都道府県が農業振興のためにその地域の風土にあった品種の改良と開発に取り組み、地域にあう品種を奨励して普及させることは行政として当たり前のことではないでしょうか。農家は、その土地の気候に適した種が安価で提供され、私たちは美味しいお米や遺伝子組み換えでないダイズなどが安定的に供給されてきたわけです。
今回の種子法の廃止によって、米・むぎ・ダイズの種子価格の高騰、その土地に適した品種の維持や開発が衰退することや、長期的には、世界の種子市場を独占する遺伝子組み換え企業が日本の市場を支配していく懸念も指摘されています。日本の食の安全や食糧主権が脅かされる種子の問題について、今後の暮らしにどう影響するのか、皆さんとともに学びたいと思います。
1月21日(日)成城ホール4階会議室にて
14時から16時
講師:天笠啓裕、大河原雅子(衆議院議員)
大勢のみなさまのご参加をお待ちしています。