若年性認知症と家族支援について

働き盛りの50代で発症する若年性認知症が増えています。社会的知名度が低いため、病院でもうつ病や更年期障害などと間違われることもあり、診断までに長い時間がかかります。職場の理解を得られず退職となり、家計の面でも家族が大変苦労する現状もあります。当事者のやりがいを失わないような居場所と活動支援、就労を継続できるよう職場への働きかけや医療との連携を求めました。

区の対応は、デイサービスのリハビリプロラムを開発する、企業の人が参加しやすい日時に普及啓発のための講演会を開催する等の新たな取り組みを行うことが示されました。

高齢化・晩婚化・ひとり親家庭など家族構造の変化にともない、介護と育児の両方を担う「ダブルケア」という家族介護者への過剰な負担が社会問題となっています。若年性認知症は発症する年代が若いことから、10~20代の「ヤングケアラー(病気の親・祖父母などの介護や家事を担う若者)」を生み出す可能性もあります。当事者にはケアプランを、家族にはライフプランを描けるよう支援を求めました。

区として来年度から新たに、その人の状況にあわせ、いつ・どこで・どのような医療や介護サービスを受けられるかを見える化する『認知症ケアパス』を作成することを確認しました。