障害者差別解消法が施行されたけれど・・・
2020年オリンピックパラリンピックまであと3年となりました。
世田谷区では馬術競技が馬事公苑で、アメリカ選手団のキャンプ地として大蔵運動公園が使用されることになっています。オリンピアンパラリンピアンとの交流事業も予定されており、たくさんの方が世田谷区を訪れることが予想されます。しかしながら、街中をみていてもバイアフリーが進んでいないのが現状です。レストランなどでは、盲導犬と一緒に入店しようとした視覚障害者の方、手話をつかっていた聴覚障害の方に対して入店拒否された事例が報告されています。まず私たち一人一人の心のバイアフリーを進めることが大切です。
そこで、NPO法人世田谷区聴覚障害者協会のご協力を得て、障害理解をすすめ、共にコミュニケーションができるきっかけになればと手話講座を開催しました。高校生から80代の高齢者までお集まりいただき、簡単な自己紹介やお一人お一人が自分の名前を手話で覚えることができました。世田谷区内には1500人の聴覚障害をお持ちの方がいらっしゃいますが、手話ができる方は20%にとどまっているそうです。手話が言語として認められていなかったため聴覚に障害のある子どもが通う学校でさえ口話法での授業だったのがその理由です。障害があってもその人らしい尊厳のある暮らしができるよう環境を整備するだけでなく、私たちの心のバイアフリーを進めることがなにより重要です。
昨年の4月に障害者差別解消法が施行され、公共施設での合理的配慮が義務化、民間事業所では努力義務に止まり実効性のあるものになっていません。一般質問や決算特別委員会にてこの問題を取り上げましたが、世田谷区独自の条例を制定することを求めると共に、手話を言語として認めるよう国に対しても働きかけることの重要性を改めて認識しました。