福祉保健常任委員会の視察

7月21日〜23日、福祉保健常任委員会の視察に行ってきました。視察先は、福島県郡山市・岩手県・盛岡県です。

東北最大級の屋外遊び場《ペップキッズこおりやま》へ

世田谷区では27年度よりスタートした第2期子供子育て計画の重点政策にある外遊びができる環境の拡充を図ろうとしており、先駆的に取り組むこの遊び場の視察からスタートしました。「福島の子供たちを日本一元気に!」の理念のもと、子供の成長と発達に極めて重要な遊び場として様々な試みがあるのですが、なかでもプレイリーダが常駐されているとのこと、遊びを先導的に多様に展開しているだけでなく保護者や子供の変化に気づけるような工夫がなされていました。原発事故直後から屋外の遊び場を失ってしまった子ども達への最高のクリスマスプレゼントになるようにと、福島原発事故のあったその年の12月23日にオープンし、今年の3月で入館100万人を達成したこの施設は、震災後のストレスフルな子育て環境において、ここに来れば優しくなれるというお母さん達にも、大切な時間と空間と仲間が提供されており、子供の遊びをとおして繋がる子育てのモデルがありました。施設の土地建物及び設備は株式会社ヨークベニマルが倉庫を改修、市が無償で5年借り受けているとのとでした。

 二日目は、障害のある人もない人も共に生きる岩手県づくり条例が陳情から議員立法により制定された岩手県、検診受診率の伸び悩みの打開策として市民提案制度によりモデル事業となった民間事業者のサービスをお得クーポンとして提供する八戸へ。岩手県はこのような陳情や請願から議員立法で制定される条例が昨年で13件あったとのこと、だいたい、ほぼ月一回のペースで採択されるそうです。28年4月に施行される障害者差別解消法が施行されるにあたり、当区でも岩手のような当事者との相互理解を勧めること、まずできることを一歩づつでも確実にすすめることが大切だと思いました。

 最終日はがん対策推進について青森県を視察。喫煙、飲酒をしている割合が共に全国1位の調査結果をうけ、生活習慣の改善やがん検診受診率の向上など課題解決に向けてヘルスリテラシーの向上のための健康づくりリーダー養成や、情報提供のウェブサイトなど東北地方で初めて開設するなど先駆的な取り組みが展開されていました。しかし、宿泊先のビジネスホテルや飲食店などでもまだまだ分煙でない場所が多いと感じました。それぞれの視察で得たもの活かし、今後の活動に取り組んでいきます。