10月11日は国際ガールズデー!!

10月1日全国シェルターシンポジウム2017にて

10月11日は国際ガールズデーです。国連が定めた17項目の持続可能な開発目標SDGsのなかの目標5、「ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び、女児の能力強化を行う」というこの目標に基づき児童婚や性被害など、とりわけ発展途上国の未成年の置かれる状況の改善に取り組もうという日です。

今年3月の一般質問や予算特別委員会でも大量消費や大量生産が引き起こす環境破壊や紛争鉱物問題などの陰には、途上国の児童労働や児童婚、性的搾取などが日常的に起こっていることを理解したうえで、経済、社会、環境などを総合的に捉え、考え、行動できる人を育てることが重要なことからも、SDGsの視点で人権教育をおこうことを求めました。

しかしながら、日本社会は、児童買春や児童ポルノなど、人身取引大国日本として国際社会から厳しく批判されており、国連の人身取引議定書にも批准しないというお粗末な現状です。児童虐待も26年連続の増加で12万件を越えています。年齢、性差、国籍にかかわらず、あらゆる暴力をなくしていかなければなりません。

先日、9月29日30日と2日間、暴力のない社会の実現にむけ年に1回開催される全国シェルターシンポジウムに参加しました。会の主催は、全国各地で被害者をサポートする民間シェルターなどがつながってできた団体です。20年目の今年は、「DV、虐待、性被害、差別、貧困の根絶」がテーマでした。

DV、デートDV被害者における性暴力被害について当事者が語る内容は、ショッキングなものばかりでした。基調講演をおこなうオルガさんからは、実の父親による3歳からの性暴力、その行為は兄弟までに及び、本来守られるはずの家庭という密室のなかで、力のあるものから連続して暴力をうけ続ける。もう一人の自分をつくりだす解離性同一障害をおこすことで生き延びられたといった想像を絶する体験を聞きました。

また、性暴力救済センター大阪SACHICOからは、配偶者、恋人、父親や親族など、対等でない力関係を背景に、女性や女児が性的行為を強要されている実態も伺いました。加害者は配偶者、あるいは恋人であるDV被害者は全体の10%。また、Dvの加害者は、いやよいやよもいいのうちといった相手の気持ちに関係なく性行為をしてよいと依然として思っていることが多いそうです。性虐待では、約90%が未成年で、そのほとんどが父親、オジなど信頼をよせられる相手から虐待をうけており約1%は妊娠しています。

望まない性行為は望まない妊娠につながり、さらに女性や女児を苦しめることになります。「私の心は私のもの、私の体はわたしのもの、いつ誰と、どのような性的関係を持つかはその人自身が決めることができる」性的自己決定権である、リプロダクティブヘルス/ライツが、全く成り立たないことが現実におきていることを指摘されました。

私たちは、配偶者や恋人からの度重なる暴力、性を使って人を傷つけ尊厳を踏みにじられる行為が身近でおきているかもしれないということをもっと重く受け止める必要があります。今回の一般質問や決算特別委員会においても、条例制定を目指す(仮称)多様性を認め合い、人権を尊重し、男女参画と多文化共生を推進する条例に、「性的自己決定権である、リプロダクティブヘルス/ライツを盛り込むことを求めました。所管からは、欠かせない視点であり検討をすすめる答弁を受けました。今後は、この条例を実効性のあるものにするためにさまざまに提案していきます。